この記事では、臨床工学技士(CE/ME)を目指す養成校の学生が持っていると役立つと思われるおすすめの参考書を紹介しております。
主な概要として定番の教材から、科目別強化に適した教材、新進気鋭の新教材まで、「学内学習・臨床実習・ME2種・ME1種・国家試験対策」など学年や目的に応じて選べるバリエーションを22種類の参考書に絞り込みました。
この記事が「参考書選びがわからない」と悩む方への参考になると幸いです。
Moegi
- 取得資格
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臨床工学技士(CE)、ITE 心血管インターベンション技師、ME1種検定試験
- 得意領域
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カテーテル、アフェレシス、内視鏡、機器管理など
大学病院での幅広い勤務実績をもとに、臨床工学技士業務全般執筆しております。
臨床工学技士を目指す学生のための参考書 ー導入編ー
さて、臨床工学技士養成校の学生さんの中には、4月から養成校へ入学するCEの卵の学生さん、ME2種やME1種の勉強を始めようかなという2年次、3年次の学生さん、来年国試を控える専攻科や最終学年の方などと、上の学年へステップアップします。
これから臨床工学技士を目標に勉強するけど不安で、早目に勉強を始めたいけど、どんな参考書があるの?
ME2種やME1種の勉強を始めたいけど参考書は何が良い?
学校の単位を取得するのに必死過ぎて、国家試験の勉強ができていない!!
国家試験まで1年も無いけど、過去問以外でどうやって勉強したら良いの?
といった疑問を解決するための手助けをします。
・・・といっても、本記事では参考書の紹介記事であり、勉強の方法の記事ではないことにご注意ください。
以前からME2種・ME1種・国試対策といったふうに参考書をバラバラに紹介していましたが、この記事はその総集編です。
各記事ではお伝えしきれていない参考書含めて22選(+α)を紹介していきます)
とりあえず1冊持っておきたい定番本
臨床工学技士 ポケット・レビュー帳−改訂第2版
言わずと知れた「ポケットレビュー帳」であり、今となっては定番の参考書ではないでしょうか。
画像の通りA5サイズでコンパクトな中に、臨床工学技士養成校で習う国試に関わるほぼ全ての内容をこの厚みでまとめあげている参考書なんてこれ以外に存在し得ないと思います。
国家試験の要点を簡潔に解説されており、携帯もしやすいサイズ感なので通学中の電車の中でずっと読んでいられます。
気を付けたいのは、A5サイズにコンパクトにされた故に、あくまでも最低限の内容となっている点です。
教科書等と違い要約されすぎてるので、正直読むだけだと内容が頭に入ってきません。
先に述べたような語句の暗記をメインに、国試の過去問や模試のやり直しをしながら、間違えた箇所の簡単な確認に使うと言った程度の用途でしょうか。
臨床工学技士標準テキスト 第4版
「臨床工学技士標準テキスト 第4版」は私達が現役の頃の教科書的な存在です。
何やらX(旧Twitter)で一時話題になったのですが、今のCEの卵達は使用していないだとか?
現在第4版が最新であり、医学・工学領域の最新情報を盛り込んでおり、タスクシフトの課題もあり、さらに高度な知識・技術が求められる臨床工学技士の養成するための1冊です。
臨床工学技士の標準テキスト・・・ではありますが、必要なところが記載されていなかったり、余計な内容も多かったり、そして何より重いのが欠点です。
自宅勉強用ですね。
科目ごとの勉強にオススメ
医歯薬出版 臨床工学講座シリーズ
“黄色本”と言えば、医歯薬出版の臨床工学講座シリーズもおススメです。
筆者達も学生時代に教科書として利用しており、科目ごとの勉強には打って付けの参考書です。
全教科にすると、なかなかの金額にはなりますが、必要な科目を中心に購入してみてはいかがでしょうか?
そしてなんと、2024年に続々と最新版が販売されていますので、チェックしてみてください。
執筆時点の楽天ブックスのランキングでも何気に上位を占めています。不動の需要を感じますね。
工学系科目が苦手な方へ
医療系資格試験のための電気
電気工学と電子工学が苦手な学生さんは多いことしょう。
少々古いものですが、このコロナ社の参考書は非常に読みやすく、わかりやすい参考書となっています。
ME2種と国試の過去問を例題にされているので、その場で実践ができます。
医療系資格試験のための物理
説明としては、上記の「電気編」と同じですが、こちらは物理の問題全般を扱っており、運動やエネルギー、流体力学、ドップラー効果、熱力学、単位変換、放射能などと、こちらも苦手とする学生さんが多いのではないでしょうか。
国家試験対策
臨床工学技士 国家試験問題解説集
まず一番大切な参考書は間違いなく過去問題解説集でしょう。例年去年の過去問題解説集は11月に販売されています。
全問1ページずつ解説がなされていますので、output先行ですが、inputも同時に実施できます。
個人的には最低3年分、5年分は欲しいところです。
こちらの過去問題解説集は一般社団法人日本臨床工学技士教育施設協議会が編集しているいわば公式認定の国家試験攻略本であり、過去問と回答のみならず、一問ずつ詳細な問題の解説が書かれている解説本です。
それ以前の過去問です。
在庫の無くなる前に早めの確保、そして学習をお勧めします。
臨床工学技士国家試験 Check UP!
CEじゃーなるの学生時代には発売されていなかった対策テキストです。
- 国試の点数配分の大きい4つの領域について分野別に対策している点
- 要点のまとめ(インプット)とチェックアップ問題(アウトプット)を相互に行える構成
などの特徴があり、現役時代こういう参考書が欲しかったんだよなぁというポイントを見事についてきた参考書です。
臨床工学技士国家試験・ME試験対策 要点まとめ おたすけノート
この1冊で国試とME2種対策が可能です。
必要最低限の内容をコンパクトにまとめられており、各単元で出題傾向や勉強のポイントを紹介されています。
重要語句は赤シートにも対応できます。
ME2種・ME1種対策
ME2種対策集は様々なものが販売されています。
ME1種は対策テキストが存在しますが、現在在庫無しです。メルカリなどで入手できることはありますが、問題傾向が変わっていますので、講習を受講してテキストを入手するのが良さそうです。
とはいっても、需要と供給の兼ね合いもあり、ME1種の講習やテキストは高価です。
私は過去問を1年分用意のみ購入して、あとは国試の延長線上で勉強をして合格をしました。
ME1種の対策で国試やME2種の問題集を完璧にするのも良いと思います。
ME1種の参考書は現状ME技術教育委員会の発売するテキストと過去問題集しかなく、市販の対策本などは現在のところ存在しません。
なお、その過去問も1冊3,000円と結構お高いです。
しかも「第1種ME技術実力検定試験テキスト」に関しては完売のため販売終了しています。現状ではメルカリ等で買うか譲ってもらうしかないですね。
第2種ME技術実力検定試験全問解説
ME2種対策の問題集といえば、この全問解説問題集ですね。
1冊で5年分収録されており、全問解説付きです。
ME2種を勉強するにあたって、持っておきたい問題集です。
勉強そのものが得意で傾向を掴み、吸収するのが上手な方は、この1冊だけでも充分に合格できる実力は身に付きます。
第2種ME技術実力検定試験 徹底攻略!
ME2種を合格するにあたって、最低限押さえておきたい厳選された255問を解いていく問題集です。
苦手分野として良く言われる工学系の科目を中心に過去20年分の出題された問題から厳選されています。
工学系の問題が多いME2種で、苦手を克服したい方に是非ともオススメの1冊です。
第2種ME技術実力検定試験 必勝ポイント帳−改訂第2版
ME2種で頻出する内容を簡潔にまとめられています。
イラストや表も多く使用されており、冊子もコンパクトサイズでME2種の勉強としてだけではなく、CE養成校の初学者にもオススメしたい対策テキストです。
重要語句は赤字のため、赤シートを用いた学習も可能です。
この第2版は新JISにも対応されています。
第2種ME技術実力検定試験 マスター・ノート 2nd edition
「マスターノート」はME2種定番の対策テキストですね。
ME2種の9年分を出題傾向を反映させた内容で、豊富な図表、簡潔な本文と箇条書きで要点をわかりやすく解説されています。
オススメはしますが、私とすればマスターノートを購入されるのであれば、「イエローノート」、「ブルーノート」、「グリーンノート」の方をオススメします。
ただし、ME2種に重点をおくのであれば、マスターノートで良いと思われます。
MEの基礎知識と安全管理
日本生体医工学会のME技術教育委員会とME技術講習会テキスト編集委員会が出されている参考書です。
このテキストは「MEの基礎」、「計測機器の取扱いと保守」、「治療機器の取扱いと保守」の3部で構成されおり、ME機器の基礎やJIS規格、保守や安全といったところを取り扱っています。
ME2種だけではなく、ME1種の対策テキストにどうぞ。
なお、2023年12月12日に新たに第8版が発売されます。
改訂内容が少ないとお考えであれば、第7版の方が安く入手できたりしますよ。
実習対策本
臨床工学技士のための 臨床実習が楽しくなる本 改訂2版
実習生向けの参考書も販売されています。しかも臨床工学技士向けのもの。
臨床工学技士として、医療従事者としての自覚と身につけなければならない基本を簡潔にまとめた参考書です。
さいごに
今回は参考書を紹介するだけの記事となりました。
私達が学生の頃に無かった参考書や改訂版が登場しており、以前より良い勉強の環境が構築されていると思われます。
自身に合った勉強法と参考書を見つけて、是非合格の道を歩んでください。
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