今回は、少々辛い状況の読者様がターゲットとなっております。
まずは、国家試験お疲れ様でした。
この記事をご覧になられているということは、「折り悪しく、国家試験に合格できず、今のままで1年後の国家試験は無事に合格できるのか・・・」という非常に辛い状況下で「次に受ける国試を万全の態勢で迎えられるのか?」と不安に思われている読者様であることと思われます。
「1年も勉強する時間もある」と考えるのか、はたまた「1年間も勉強詰めをすることに対し、果たしてモチベーションは保つことができるのか?」と考えるのかは個々によります。
本記事では、浪人生活におけるモチベーションを維持するコツと勉強方法について説明します。
基本的な勉強方法はこれまでに紹介しているものがベースとなりますのでご参考にしていただければと思います。
なお、これまでに国浪としての勉強方法なども質問がきています。
随時受け付けておりますので、お気軽にご質問ください。
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国試対策 —Moegi執筆—



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国浪生活に入る前に・・・
まず、国浪生活(国家試験浪人)に入る前に必ず確認したいことがあります。
- 本当に臨床工学技士になりたいか
- 自身の臨床工学技士への適性はあるのか
- 経済的余裕はあるのか
次年度の国試を受ける決断をする前に確認しておくことで、筆者が考えるのは上記3つですね。
それぞれについてコメントします。
①自分は本当に臨床工学技士になりたいのか
まずは、“本当に自分はCEとして働いていきたいのか“を確認しましょう。
私の養成校時代の同期や後輩とかにもいたのですが、「これからの職業だと思ったから」、「何となく良さそうだったから」・・・などという理由で養成校に入学したり、CEになった人が何人もいるというのが事実としてありました。
CEとして働く目標や理由があるのであれば、再受験を目指していきましょう。
②自身の臨床工学技士への適性はあるのか
次に、自分に“臨床工学技士の適性“があるかを考えます。
もちろん、職業適正なんて実際に就職して勤務してみないとわかりませんので、ここではその点は考慮しません。
こちらも、養成校時代に周囲に沢山いたのですが・・・臨床”工学”技士なのですから、講義の意味での物理学に強くなくてはいけません。
数学が苦手、電気工学が苦手、機械工学が苦手、生命維持装置学が苦手・・・。
CEは工学的思考を要求されるので、そもそも学問的に適性がなければ勉強しても知識も付きにくいため、国試に合格する可能性が低くなってしまいます。
臨床工学技士になるための適性を再度見直すと良いと思います。

なお、Moegiは高校時代から物理は苦手科目でしたが、CE養成校時代で克服しています。
努力次第で苦手科目を克服するというのを筆者自身が体現しています。
③経済的余裕はあるのか
浪人生活では、様々なお金がかかってきます。
予備校費、留年の場合は養成校によりますが、1年間100万近くの費用のかかるところもあり、1年間の食費など生活費も考えてみるとかなりの経済的負担がかかってきます。
さて、1年間の追加の授業料、1年間の生活費は一体誰が出すのでしょうか。
親でしょうか?
授業などの時間がほぼ自習的な勉強となり、そういう意味では時間的余裕は生まれバイトをする人もいるでしょう。
その辺りの取り決めがきちんとされていないと浪人生活は難しいでしょう。
「国試に合格していれば」というタラレバですが、数百万円の給料の損失も考慮しなければなりません。
国試に落ちてしまった原因は?
国浪生活(国家試験浪人)に入る前に必ず確認したい項目の4つ目に入れようと思っていたものです。
国試に落ちてしまった原因を再確認することを、まず最初に考えるべきとことではないでしょうか。
いくつか原因を挙げてみましょう。
- 勉強量が足りなかった(勉強の量)
- 勉強の仕方が自分に適していなかった(勉強の質)
- 遊び過ぎた、バイトばかりしていた(勉強しなさ過ぎた)
- そもそも勉強が嫌いだ
・・・概ねこんなところでしょうか。
①勉強量が足りなかった(勉強の量)
勉強量というのは、単純に増やせば良いというものではありませんが、個人差があれど、合格ラインに達するのみ必要な最低限の勉強量があるはずです。
「今日は1時間したし大丈夫」、「今日はこれくらいでいっか」という勉強はしていたけど、自身の設定した勉強量では不足していたというパターンです。
もっと勉強時間を取れなかったのか、今一度、勉強量の見直しをしましょう。
②勉強の仕方が自分に適していなかった(勉強の質)
では、今度は「勉強はそれなりにしていたのだけども、なかなか勉強量に伴って知識が付いてこない」、「なかなか点数が上がらない」といった方もいると思います。
この場合は勉強量をただ単に増やせば良いというものではなく、量より質パターンです。
例えば、「国試の過去問中心に勉強していたが、参考書など1科目ごとに潰していく方法にしよう」などと勉強方法を変えてみるのも一手です。
ただ単に参考書をダラダラと流し読みすれば良いというものではなく、勉強の質を高めていきます。
③遊び過ぎた、バイトばかりしていた(勉強しなさ過ぎた)
よくあるパターンですが、単純に遊んだりバイトをしたりして勉強をサボっていたという類の理由ですね。
こういう人は普段から「時間がない、時間がない」と言い訳を言っているように思えます。
勉強できなさそうに見えて、単に勉強していなかっただけで、案外要領良く知識を付けられる人が多い気もします。
ほんの数年が勉強を頑張れば良かったものを、勉強時間が確保をしてこなかったために、1年余分に費やしてしまうのは勿体無いです。
④勉強が嫌い
そもそも勉強が嫌い・・・という方は、この職種には不適性な可能性があります。
これは国家試験合格のためではなく、就職してからも日々勉強を必要とするので、勉強が嫌いな人は仕事を継続していけない可能性があるからです。
SNS上にも見かけますが、勉強してますよアピールするだけで自分で勉強しようという姿勢を見せない人は苦労していることでしょう。
勉強が苦手ならば、今一度、本当にCEになって働きたいかを見直しても良いでしょう。
勉強方法は?
私としては、現役だろうが浪人だろうが国家試験の勉強方法は特に変わりません。
既に私が公開している勉強方法で充分ですので参考にしてください。







流石に大学受験の浪人とは話は変わります。
あくまでも、国浪としての勉強方法です。
Moegiのスケジューリングの勧め
ここでMoegi個人的な勉強のスケジューリングを述べたいと思います。
あくまでも個人的な見解です。
1年間という期間がありますが、最初の半年間は過去問中心ではなく、科目ごとに勉強することをオススメします。
得意な科目は後回しにできますので、苦手な科目を強化するのも良し、生命維持装置学や治療機器学、電気電子工学など点数的にweightが大きい科目で点数を伸ばすことを図るのも良しだと思います。
自身の科目ごとの得点状況に合わせて勉強すると良いでしょう。
オススメの参考書は、Moegiと編集部でそれぞれ紹介していますのでご参考までに。




科目個別の勉強をある程度進めたら、国試過去問を数年分解いて勉強の成果を確認します。
そして、また科目個別に対策を・・・と続けると良いとは考えます。
私の国試対策記事に記載している通り、科目別に過去問を解くというのが一番オススメしますね。
過去問を解くなということに矛盾していますが、要は解き方の工夫です。
モチベーション管理
浪人生活は長期戦となります。
闇雲に毎日勉強をするだけでは、効率よく覚えられないだけではなく、やる気のというのは維持できません。
例えば、「よし、1日10時間勉強するぞーっ!!」などという意気込みでは、国試受験当日までモチベーションは保てないでしょう。
個人的には、時間で管理するよりは「今日はここまでやるぞ」と、ノルマ制の方がダラダラ時間が過ぎるだけというのは回避しやすいかもしれません。
時間制だと最低限の勉強量が確保できない可能性がありますが、ノルマ制にすると時間はかかっても最低限の勉強量は確保できるという見解です。
一番良いのは、「◯◯時間でこれだけやる!!」と時間も量も管理できることです。
何度も繰り返しになりますが、
浪人生活は長期戦です。ずっと勉強する必要はないということも頭に入れましょう。
長期戦の浪人生活は、リズムが大切です。
例えば、平日は5時間、休日は2時間・・・などという自分ルールを決めるのも良いでしょう。
クドく何度も言います、長期戦はモチベーション管理が重要です。
ゲームでも読書でも何でも良いです、自身がリラックスできる時間や日をスケジュールに組み込みましょう。
なお、私の国試前の過ごし方というのは、勉強で缶詰状態で過ごしていたわけではありません。
自身の勉強は最小限にして、同期に勉強を教えることで自身の知識の確認をしていました。
しかも、国試1週間前に突入したからといって勉強量を増やすわけでもなく、それこそ余計な頭を使わずに、漫画読んだりゲームをしていました。
勉強と趣味を両立させて、長い浪人生活のモチベーションを維持しましょう。
就職する前の準備
さて、最後に浪人しての国試合格の先を意識した話をしておきます。
先に卒業した同期とは差を付けられたくない、少しでも差を埋めたい!!
もしくは、
同時に就職する同僚とは差はない、差をつけたい!!
と思っている人向けの内容です。
タダでさえ、浪人しているわけですから1年の臨床経験の損失があるのです。
自分が担当したい業務があるはずので、その業務の勉強を進めるも良し、集中治療など血液浄化や循環器の勉強をするのも良しです。
国試範囲+αの勉強ができるかどうかがスタートダッシュを決めるコツです。



個人的に内視鏡業務はとてもオススメしますが、座学だけの内視鏡の勉強は少々難しいかもしれません・・・。
さいごに
以上で、国浪生活にあたっての自身の見直し、勉強方法、スケジューリングとモチベーション管理術という内容でした。
気力だけで乗り切ることは困難ですので、上手いこと立ち回るとようにスケジュールを組んでください。
そして、余裕を持ちつつ、就職してからを想定して早めの勉強をオススメします。
非常にプレッシャーのかかる浪人生活だとは思いますが、後悔しないように勉強を頑張ってください。
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