ー国家試験対策特集ー

【VA管理指導士】第一回試験受験記録

本日2026/07/12、記念すべき第一回のVA管理指導士の試験を受けてきました。

先に結論から言うと、「情報が、とにかく無い」。
公式テキストは存在せず、頼れるのは数ヶ月前に受けたWeb講義の記憶だけ。しかも試験直前になって、運営から下のような(正直ちょっと笑ってしまった)Q&Aが公開される始末でした。

Q-4)試験問題はWeb配信で行われた講習会の内容以外からは出されないという認識で間違い無いでしょうか。
回答:試験問題の内容については一切お答えできませんが、少なくともそのような情報が正しいとはいえません。

これを試験直前に言われて、「じゃあ一体どのレベルの問題が出るんだ…」と頭を抱えた受験生は、きっと私だけではないはずです。

この記事では、そんな第一回試験を実際に受けてきた立場から、

  • 問題を解いてみた率直な感想
  • 何にどう苦労したのか
  • 情報ゼロの中で私がやった対策(最終的に”自作問題を公開する”に行き着きました)
  • 当日の問題傾向の書き起こし

を、体験談と実用情報の半々でまとめています。来年度以降に受験を考えている方(そして、もしかしたらまた受けるかもしれない未来の自分😅)に向けた記録です。

目次

そもそもVA管理指導士とは?

VA(バスキュラーアクセス)管理指導士は、透析患者さんの生命線であるバスキュラーアクセスを、適切に管理・評価し、チームに指導できる人材を認定する資格です。
資格の位置づけ・受験資格・申請の流れといった基本情報は、別記事に詳しくまとめています。

本記事は「制度そのものの解説」ではなく、あくまで実際に第一回を受けてきた体験レポートです。制度概要をまだ押さえていない方は、先に上の記事を読んでから戻ってきていただけるとスムーズだと思います。

受験までの経緯 ―「第一回」ならではの不安

新設資格の第一回受験というのは、想像以上に落ち着かないものでした。

一番の理由は、過去問も合格体験記も、この世に一つも存在しないこと。二回目以降の受験者であれば「去年はこんな感じだった」という先輩の声を頼りにできますが、第一回にはそれがありません。手がかりは、数ヶ月前に配信されたWeb講義だけ。

【体験談】何に苦労したのか

1. とにかくテキストが無い

繰り返しになりますが、公式の対策テキストが存在しません。「これを覚えれば大丈夫」という一冊がないので、何をどこまでやれば十分なのか、ゴールが見えないまま準備を進めることになります。この”底が見えない”感覚が、精神的にはいちばんこたえました。

2. 第一回ゆえ、前情報が完全にゼロ

出題形式(分かってるのはマークシート形式というだけ、何問かは不明)、時間配分、合格ライン。こうした基本スペックすら、当日フタを開けるまで確証が持てません。設立準備委員会側もそうでしょうがすべてが手探りでした。

3. 直前の運営アナウンスで範囲が読めなくなった

冒頭のQ&Aです。「講義の外からは出ない、で合ってますか?」に対して「正しいとはいえない」。これで出題範囲の予測が事実上不可能になりました。対策する側としては、範囲を絞りたいのに絞らせてもらえない。公表されている10テーマを全部深掘りしなければ・・・と悩ましい直前アナウンスでした。

4. Web講義が数ヶ月前で、内容を忘れていた

そして地味に効いたのがこれ。講義から試験まで間が空いたことで、記憶の鮮度が落ちきっていた
Web講義を見返すにも公開期間は僅か一ヶ月足らず、「あの時もう少しメモとっとけよ・・・。」と思いながらも、かといって仕事や家事の合間に時間を見繕ってなんとか動画視聴を完了してたあの時の自分にそんな余裕がないのは明らかでした。

編集部

あの動画がもう少し長く公開してたらなぁ・・・権利関係で無理か。

【対策】情報ゼロの中で、私がやったこと

嘆いていても点は取れないので、やれることをやりました。

STEP
各種ガイドラインを読み込む

テキストが無いなら、一次情報=ガイドラインに当たるのが最短だと考えました。バスキュラーアクセスに関わる各種ガイドラインを、講義で触れられていた論点を軸に読み込んでいきました。数値基準、評価の考え方、推奨される対応 ―講義の記憶を、ガイドラインの記述で上書き・補強していくイメージです。

STEP
論点を「問題の形」に落とし込む

読み込んだだけでは、いざ問われたときに引き出せません。そこで、理解した内容を自分で問題文に書き換える作業を始めました。「これはこう問われたら答えられるか?」と自問しながら、選択肢まで作っていく。手を動かして問題化すると、あいまいだった部分が一気にあぶり出されます。

STEP
究極、”自作問題をブログに公開する”ことにした

そして最終的にたどり着いたのが、作った問題をブログに公開してしまうという手段でした。人に見せる前提で作ると、いい加減には作れません。出典を確認し、選択肢の妥当性を吟味し…という過程そのものが、最高の勉強になりました。

編集部

まぁ流石に労力がかかってるんで購読頂けた方のみ向けですが。

編集部

自分の理解のためだった作業が、いつの間にか”他の受験者の役にも立つ教材”になっていました。10テーマごとに深掘り+αは正解でしたね。

出来上がった問題集は、体感で7割は取れる勉強材料にはなったと、自画自賛ながら思っています。

もちろん第一回の実物と完全に一致するわけではなく、今後さらに作り込みが必要だとも痛感していますが、”何もない”状態からの一歩としては悪くない到達点でした。

当日の問題用紙は回収、メモも不可 ―だから”記録”を残すことにした

なお当日の問題用紙は回収され、メモを持ち帰ることも一切できません

つまり、今回受けた私が「どんな問題だったか」を意図的に残さなければ、来年度以降の受験者も、まったく同じ”前情報ゼロ”の状態からスタートすることになります。第一回の苦労が、そのまま毎年繰り返されてしまうわけです。

それはあまりにもったいない。そう思って、試験直後の数時間を使って、記憶が新しいうちに問題を思い出しながら書き起こす作業をしました。半分は自分の復習と学び直しのため、半分はこれから挑む人のため。この記事は、その”記憶の記録”がベースになっています。

編集部

記憶が消えないうちに、と試験後そのまま数時間かけて思い出せる限りを書き出しました。
また体験記をしっかり書き残そうと思ったのもこのためです。

【体験談】実際に問題を解いてみた感想

さて、前置きが長くなりましたが、肝心の「解いてみてどうだったか」です。

まずVA管理指導士当日試験の基本スペックから。当日に判明した情報は

出題数:80問
試験時間:2時間

でした。最初手にした時は「え?一問1分半のペース?!」と驚嘆しました。

ただ実際に解き進めてみると、前述した自作予想問題集を解き進めていたこともあり、実質1時間ほどで一通り解き終え、時間そのものには余裕があったほどです。

実は試験前、自作した問題なら9割以上を安定して解けるところまで仕上げ、それなりの手応えを持って会場に向かっていました。

ところが解き終えて改めて感じたのは、扱う範囲の広さと深さへの驚きでした。ペース良く進められたはずなのに、「本当にこの理解で合っているのか?」と悩む問いが随所にあったのです。

「あれ、”確実に合っていそう”と言い切れる問題は7割くらいしかないぞ…」。自分の詰めの甘さと、VA管理という領域の奥深さを、その場で思い知らされました。

正直な第一印象は、ひと言でいえば思っていたより、難しいでした。

というのも、受ける前の私は正直、もう少し易しいだろうと高をくくっていたのです。

設立準備委員会の趣旨は「VA管理指導士を増やし、全国のVA管理技術の底上げを図る」こと。
指導士の頭数を増やし、ゆくゆくは診療報酬の獲得にもつなげていくという流れを踏まえれば、「ある程度の臨床経験があれば解ける」レベルに落ち着くはず・・・しかも記念すべき第一回なら、なおさら難問は絞ってくるだろう、と踏んでいました。

ところが実際にフタを開けてみると、エコーの設定方法などがかなり踏み込んだところまで問われる。「え、ここまで出すの…?」というのが正直な感想で、易しめだろうという事前の想定と、目の前の設問との間に、はっきりとしたギャップを感じました。

もちろん臨床の基本に忠実な問題も一定数あります。ただ、そこですら「なんとなく分かっている」レベルでは足をすくわれる。数値の基準、評価の手順、ガイドライン上の推奨といった”きちんと詰めておかないと選べない”問いが要所に混ざっていて、記憶があいまいなところを的確に突かれる感覚がありました。

編集部

私が持ってる透析技術認定士みたいな感じですね。
実臨床やってたら余裕に思えて意外と難しいやつ。

受験してみて分かった総評
  • 事前の”易しめだろう”という予想は、裏切られた(思ったより難しい)
  • 特にエコー評価などは、想定以上に踏み込んだ出題だった ・基準値・評価手順・ガイドライン推奨の”詰め”で差がつく ・広く浅くではなく、”広く・深く”が求められる出題バランス

「臨床経験さえあれば余裕」という試験ではなく、日頃の臨床+ガイドラインの裏付け、そしてエコーを含む評価への深い理解があって初めて安定して得点できる、という手応えでした。

【情報整理】当日の問題傾向の書き起こし

個別の設問内容には触れませんが、来年度以降の受験者の役に立つ範囲で、当日に感じた傾向を書き起こしておきます。

あくまで出題の重心は「バスキュラーアクセスの評価・管理の基本」に置かれていました。

理学的所見の考え方、エコーを含む評価、狭窄・閉塞への対応、感染管理といった、臨床で日々向き合うテーマが軸だった印象です。奇をてらった重箱の隅というより、”押さえるべき王道”を確実に理解しているかを問う構成、と表現するのがしっくりきます。

一方で、前述のとおり基準値やガイドライン上の推奨を根拠に選ばせる問いも要所にあり、「臨床経験+文献の裏付け」の両輪が効いてくると感じました。

来年度受験者へのヒント

傾向まとめ(あくまで一受験者の主観です)

  • 軸は「VAの評価・管理の基本」
  • 理学的所見/エコー評価/狭窄・閉塞対応/感染管理あたりは要チェック
  • 基準値・ガイドライン推奨を”根拠”に選ばせる問いに注意
  • 広く浅くより、”主要な知識項目を確実に
  • 要所は深く

なお、これはあくまで第一回・一受験者の主観的な印象です。運営の直前アナウンスどおり範囲は流動的なので、鵜呑みにせず参考程度に受け取ってください。

試験の流れと今後のスケジュール(第一回)

第一回は、1次試験(筆記)+2次(レポート提出)の二段階構成です。

筆記をクリアしても、その先にレポート提出という第二関門が控えている形です。現時点で分かっている今後の予定をまとめておきます。

今後のスケジュール(第一回試験)

1次試験 合否発表:2026年8月中(下旬)予定

2次 レポート提出(1次合格者対象):2026年10月下旬 提出予定

私自身も、まずは8月の発表待ち。そわそわしながらこの記事を書いています。結果や2次レポートの様子についても、追ってこの記事(または続報記事)でお伝えしていく予定です。

これから受ける人へ(そして未来の自分へ???)

最後に、来年度以降にチャレンジする方へ。そしてもしかしたら、また受けているかもしれない来年の自分へ(苦笑)。

情報が少ない資格ほど、一次情報=ガイドラインに当たること、そして理解を”問題の形”にして手を動かすことが効きます。テキストが無いのは不利に見えて、裏を返せば「自分で一次資料を読み込んだ人が一番強い」ということでもありました。
・・・時間がない人はぜひうちの予想問題集使ってくださいね😅

そして何より、今回の一件でVA管理はまだまだ奥が深いと痛感しました。人に問題を出す以前に、自分自身がもっと深く学び直さなければ、と思いを新たにしています。今回の自作問題もまだ発展途上。

今後は当日の傾向を踏まえて、より精度の高い問題へと作り直していくつもりです。来年度の受験者(と、来年の自分・・・?)が少しでも楽になるように、この記録や予想問題をアップデートし続けていきます。

まとめ

第一回のVA管理指導士試験は、テキストなし・前情報ゼロ・直前アナウンスで範囲不明という”情報の三重苦”の中での挑戦でした。それでも、ガイドラインの読み込みと自作問題づくりを通して、なんとか形にすることができました。

  • 形式は80問・2時間。事前に予想問題を解いていたら時間は足りるが、範囲の広さ・深さに驚かされる
  • 難易度は極端ではないが、基準値・ガイドライン推奨の”詰め”で差がつく
  • テキストが無いなら、一次情報に当たり、自分で読破のが最短
    →時間がない人は当サイトの予想問題集も是非活用してください
  • 当日の傾向は「VA評価・管理の基本」が軸(=王道を確実に)
  • 問題用紙は回収・メモ不可。だからこそ受けた人が記録を残す価値がある

同じように情報ゼロで不安を抱えている方の、少しでも支えになれば嬉しいです。

編集部

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
そして予想問題集の数多くのご購読に感謝します。

「この問題が難しかった」「ここが気になった」など、コメントは大歓迎です。皆さんの声が、次の問題づくりの燃料になります。ぜひ気軽に残していってください。

試験会場の連合会館 「テレビで見るやつだー」と上京を楽しんでいました。
まさか自分が左派の本拠に乗り込むとは

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Moegi

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この記事を書いた人

CEじゃーなるを陰ながら支える管理人です。
相方のMoegiと二人で当サイトおよびCE LIFEを運営中。
【保有資格】臨床工学技士・透析技術認定士
ブログ運営やら自己啓発・投資やら色々行なっています。

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