前回のの記事で内視鏡技師資格と受験資格についてまとめました。
内視鏡技師は、圧倒的に看護師の取得人数が多いので、試験対策に苦戦されているという声をお聞きします。
本記事では、内視鏡技師試験に向けたオススメの参考書選びと試験対策方法についてまとめていきたいと思います。

試験勉強で苦戦するのは・・・
私の調査では、試験勉強で苦戦を強いられるのは、クリニックや小規模病院の内視鏡メディカルスタッフの方々ということが見てとれました。
そして、大学病院や総合病院クラスのEMR、ESDだけではなく、ERCPやEUSにも関わる機会があるメディカルスタッフは、2年間内視鏡業務に携わることができれば、それほど試験勉強に苦戦することはないのではと思います。
特に近年は臨床工学技士の活躍の場となりつつある内視鏡界隈では、臨床工学技士は試験対策に関して、勉強が特段苦手でなければ基本的には問題なく学術試験は合格できるのではないかと見立てています。
・・・つまり、総じて試験対策に苦戦するのは看護師全般とクリニック勤務の看護師、臨床工学技士を始めとしたメディカルスタッフの方々かと思われます。
準備するもの
試験対策で必要なのは最低1つ、不安のある方は可能なら3つのアイテムを準備します。
- 【必須級!!】消化器内視鏡技師試験問題解説 V
- 消化器内視鏡技師のためのハンドブック(最新:第8版)
- 消化器内視鏡技師試験即攻マスター
消化器内視鏡技師試験問題解説 VI
「消化器内視鏡技師試験問題解説 」が試験対策の定番ではないでしょうか。
執筆時2025年現在、2025年4月10日に「消化器内視鏡技師試験問題解説 VI」が発売されていますが、Amazonなどは品切れが続いていますね。
2019年発売の「消化器内視鏡技師試験問題解説 V」でも充分試験対策になると思われます。
問題解説 VIは第37回(2018年)~第42回(2023年)の6年分の問題解説、付録として第43回(2024年)の問題と解答が、
問題解説 Vなら第31回(2012年)〜第36回(2017年)の6年分の問題解説、付録として第37回(2018年)・・・という内容となっています。
それなりの数の画像や表が掲載されており、わかりやすく解説されています。
総合病院や大学病院に勤務されている方であれば、この1冊で試験勉強は事足りるのではないでしょうか。
少々文字がぎっしりと羅列されているのが読みにくいと感じるかもしれませんので、クリニックや小規模病院で勤めている方にとってはもっと要点を絞って欲しいと思われるかも・・・?
デメリットは・・・ボリュームがそれなりにあって重い/分厚いこと、少々高価であることでしょうか。

私はPDF化して勉強していました。




消化器内視鏡技師のためのハンドブック(最新:第8版)
言わずと知れた内視鏡技師だけではなく、内視鏡スタッフにとっての基本となるバイブル。
2023年に7年ぶりの改訂が施された1冊です。
内視鏡に関する内容が網羅されており、内視鏡技師試験のためのテキストと言って過言ではないでしょう。
このハンドブックを読み込むのも試験対策となるのですが、流石に不要な部分まで読むことになってしまいますので、「消化器内視鏡技師試験問題解説 VI」と併用して、補助的に利用するのが良いと思います。
日々の勉強に利用できる1冊でもあります。


消化器内視鏡技師試験即攻マスター
「消化器内視鏡技師試験問題解説 VI」はガッツリと試験対策をしたい方向けではありますが、”時間が無い”、”効率良く勉強したい”という隙間時間を利用した試験対策をしたい方へは「消化器内視鏡技師試験即攻マスター」をおすすめします。
重量感のある「消化器内視鏡技師試験問題解説 VI」に対して、「消化器内視鏡技師試験即攻マスター」は軽量でコンパクトなテキストとなっています。
価格も「消化器内視鏡技師試験問題解説 VI」より数千円安価ではありますが、軽量化されているが故に内容が薄いとのレビューもチラホラと・・・。
やはり、基本は「消化器内視鏡技師試験問題解説 VI」と「ハンドブック」の併用で勉強をして、復習や確認テスト感覚で「消化器内視鏡技師試験即攻マスター」を利用するのが良いのではないのでしょうか。





なお、「消化器内視鏡技師試験即攻マスター」は電子版が販売されています。
デジタル派の方は利用しやすいのではないのでしょうか。
【解剖と生理】を新たに収載!!
さらに、それぞれの項目において最新の知見が記され、消化器内視鏡技師に…
勉強方法
さて、一応具体的な試験対策方法の例を挙げていきます。
私のME2種、ME1種、臨床工学技士国試対策の記事でも同じようなことを言っていますが、
敵を知り己を知れば百戦危うからず
なのですから、自分の苦手部分を知り、問題傾向を掴むのがポイントです。
当たり前すぎて言いたくはありませんが、「ウチではそんなのやったことないから知らない!!」なんて言い訳でしかありません。ただ貴方が勉強していないだけですので、しっかりと準備しましょう。
ここでは、「消化器内視鏡技師試験問題解説 VI」は必須アイテムとして扱います。
基本的には「①解いて、②解説」を読むをひたすら繰り返しするという、いわゆる「過去問を繰り返す解く作業」をするしかありません。ですが、適宜個別に用語調べをしましょう。
まずは、パラパラと「消化器内視鏡技師試験問題解説 VI」や過去問が入手できた場合は過去問を見て、どんな範囲でどんな内容が出題されているかを確認します。
ここではガッツリ解いても解かなくても良いと思いますが、選択肢の用語などもチェックしておきます。
一通り出題範囲を把握したら、1度解いていきましょう。
解答は問題の直後ではなく、解説が終えてから解答が載せられています。
解説と選択肢を見比べながら1問ずつ丁寧に解いていきます。
間違えた問題の分野を把握しておきましょう。
※正誤が分かるように印をつけておきましょう。
問題解説集を1周解き終えたら、間違えた問題をチェックして、苦手分野を把握します。
そのまま繰り返し問題解説集を解くのも良いですが、効率的ではないと考えます。
昨今、便利になっているのでネットで調べればすぐに知りたいことが調べられます。
苦手分野について、用語などを調べていきましょう。
ハンドブックを活用するのも良いでしょう。
もちろん、問題解説集の解説部分だけを読み進めても良いと思います。
苦手分野の勉強が終われば、再度問題を解いていきます。
2連続間違えた問題があれば、その分野について重点的に勉強をすると良いでしょう。
なお、この段階では前回正解した部分は解かなくても良いです。
時短にもなります。
正解した問題は飛ばしていく形式のため、苦手部分だけを繰り返していきます。
coming soon….??
とはいえ、「消化器内視鏡技師試験問題解説 V」にしろ、「ハンドブック」にしろ、効率良く勉強したいものです。
また、看護師さん(あと検査技師さん?)は試験勉強に不安がある方が多いように思われます。
特にクリニック勤務の看護師さん達はEGDやCS、やってもCSPやEMRまでしか経験なく、「ESDやERCP、EUSってどんな感じ?」という方も少なくないと思います。
というわけで、現在Moegiは内視鏡技師対策を構想中です。
公開には少々時間を要しますが、ご期待いただければと思います。



流石にかなりの労力が伴うので、無料でとはいかないまもしれません。
さいごに
以上で、内視鏡技師の対策方法の記事でした。
現時点では「消化器内視鏡技師試験問題解説 VI」という最強アイテムが存在しますが、品切れ状態が続いているので、医学図書出版より直接購入するのも良いかもしれません。
試験対策の作成を進めていきたいと思います。
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